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読売新聞東京本社、読売巨人軍、よみうりランドの3社によって開発プロジェクトが進められている「東京ジャイアンツタウン」。約2年後の完成を目指しているが、今年3月1日、先陣を切って巨人の新ファーム球場「ジャイアンツタウン スタジアム」がオープン。ここまで多くのファンが来場し、にぎわいを見せている。同プロジェクトを推進する梅崎隆明氏(読売新聞東京本社/取締役・東京ジャイアンツタウン担当・不動産担当補佐)に、開発の経緯や現在の状況などを聞いた。
【画像】野球ファンが感激…「東京ジャイアンツタウン」はこんな感じ
■水族館を併設してにぎわいを創出
「ファームの球場である読売ジャイアンツ球場が竣工から40年を迎えるため、施設がかなり老朽化していたので、建て替えや大規模改修が必要という話にはなっていたんです。それと、巨人は3軍制を敷いているので、練習場所が不足しているという問題もありました。新しい球場を作り、読売ジャイアンツ球場と併せて使えば、選手の強化につながるという狙いがあったわけです。
一方、よみうりランドでは、(1964から)2000年まで海水水族館マリンドームという水族館を園内で運営していました。よみうりランド社内に水族館の運営ノウハウが残っている間に復活させられないかという話があり、社内で検討していたんです。京王相模原線の京王よみうりランド駅前など、いくつか候補地が挙がる中で『水族館と一体型の球場を作れば、にぎわいを創り出せる』という考えに行き着きました。それが、東京ジャイアンツタウン構想の始まりです」(梅崎氏)
...もっと見る 球場と水族館を組み合わせる発想は珍しい。野球は集客時期が限定的だが、水族館は1年を通した集客が期待できる。ファミリー層が訪れる水族館と併設することで、相乗効果に期待しているという。
「球場も水族館も、『そこに行きたいから行く』という目的型施設です。ぶらりと立ち寄るところではないので、通常は組み合わせるという発想もあまりないと思いますが、掛け合わせることで、1+1=2ではなく、プラスアルファのにぎわいを創れればと考えています。最近は推しの選手を応援する熱心な女性ファンも増えていますし、そういう意味ではファームの試合でも集客はそれほど心配していないのですが、課題は試合がない約300日のにぎわいをいかに創り出すか。シーズンオフは11月から2月までありますし、そこは知恵のしぼりどころだなと。
1年を通して集客が見込める水族館を球場と組み合わせることで、相乗効果を生み出すことが目標です」(梅崎氏)
■グループのリソース最大化がポイント
読売グループの3社によって開発が進められている東京ジャイアンツタウンは、グループのリソースを最大限に発揮することに重きを置いている。
「日本テレビも含めたメディアグループとしての発信力、長年にわたって野球振興をリードしてきたジャイアンツのブランド力、遊園地やゴルフ場などエンターテインメント施設を運営してきたよみうりランドのノウハウを掛け合わせていこうということです。
各社で役割を分担するのではなく、皆で知恵をしぼり合い、グループとしてのリソースをいかに活用できるかがポイントだと思っています。2024年7月、よみうりランドの社内カンパニーとして、東京ジャイアンツタウン・マネジメントカンパニー(以下マネジメントカンパニー)という組織を設立し、読売新聞東京本社や読売巨人軍のスタッフがそこに参加しています。
マネジメントカンパニーは、プロジェクトの効率化を図る中心的な組織として機能しています。同じ読売グループとはいえ、それぞれが向き合っている客層、企業風土なども違います。同じ方向を向いてプロジェクトを進めていくためには、全体を統括する組織はやはり必要だったなと思っています。
特に、東京・多摩丘陵の一角に新しいまちを作るという大きなチャレンジになりますし、3社の担当者が目の前のことに向き合っているだけでは難しいと思っていました。プロジェクトには3社から延べ100人以上が参加して議論しながら知恵を出し合い、マネジメントカンパニーは実践の場として機能しています」(梅崎氏)
今年3月には、東京ジャイアンツタウンの中核施設としてジャイアンツタウンスタジアムが先行オープン。2027年の東京ジャイアンツタウンのグランドオープンへ向け、さまざまな構想が練られている。
■周辺に戸建て住宅やマンションが多数建設予定
「球場、水族館、飲食店の3つの施設が出揃うと想定される時期をグランドオープンとしています。水族館は今年1月に着工しており、飲食店に関しては基本計画を練っている段階です。球場とサブグラウンド、水族館が入ることになる95街区がメインのエリアとなり、4万2千平方メートル。その隣にある9千平方メートルの40街区には、飲食店と駐車場。それぞれ1万2千平方メートルの97街区と44街区にも、駐車場を作る予定です。東京ジャイアンツタウンというのは、これらの総称です。
今後は東京ジャイアンツタウンの周辺に戸建て住宅やマンションが多数建てられ、周辺エリアの人口は7000〜8000人になると聞いています。地域の皆さまに『東京ジャイアンツタウンの街』と思っていただけるような施設になればいいなと願っています」(梅崎氏)
近くにあるよみうりランド遊園地などとの連携もイメージしているという。
「夏はプール、冬はイルミネーションと、よみうりランドには毎年多くの人が訪れますし、温泉施設やフラワーパークもあります。チケットをお得に買える『よみランCLUB』という会員組織がありますが、例えばよみランCLUBでチケットを販売したり、アプリを作ってポイント制にしたりすれば相乗効果があるんじゃないかと。球場のビジョンで遊園地のイベントを告知することもできますしね。
それと、東京ジャイアンツタウンでは『GROWINGOOD!』(「成長」を意味する「GROWING」に「GOOD」を掛け合わせた造語)というコンセプトを掲げています。成長していく街という意味なのですが、子供の遊び場や子育ての場、家族のレジャー、シニアライフ、環境教育、防災拠点など、皆さまのライフステージに寄り添える場でありたいと考えています。稲城市をはじめ、多摩地区や川崎市などにお住まいの方々にも知ってもらいたいですし、『あそこに行けば、何か面白いことをやっているよね』と思ってもらうことが理想です」(梅崎氏)
■球場の売上高は想定以上
今年のゴールデンウィークには、球場に併設されているサブグラウンドを開放し、さまざまなスポーツが体験できるイベント『Dormy PARK(ドーミーパーク)』を開催。多くの家族が来場し、人工芝のサブグラウンドでキャッチボールやサッカー、バスケを楽しんでいたという(ドーミーパークは不定期開催)。
「いまの時代、キャッチボールをするスペースすらなかなか無いじゃないですか。子供たちがグラウンドを走り回ったり、大型遊具で遊んだりしてはしゃいでいる姿を見て、やっぱりこのようなイベントをやっていくべきだと再確認したんです。8月に開催した『Gタウン夏祭り』も印象的でした。盆踊りや地元のダンススクールの発表会、縁日などさまざまな出し物に7000人を超す参加者があり、あちこちで同級生同士やお父さん、お母さんが『久しぶりー』と手を振り合う、再会の輪を目にしました。ここを起点に新しいコミュニティができるのではないかと感じました」(梅崎氏)
近年は、エスコンフィールドHOKKAIDOを擁する『北海道ボールパークFビレッジ』、サッカー専用スタジアムのPEACE STADIUMを擁する『長崎スタジアムシティ』など、娯楽や飲食などの施設が集合したボールパークが続々と誕生。スタジアムへの集客にとどまらず、地域の活性化に貢献している。
「エスコンフィールドHOKKAIDOにも長崎スタジアムシティにも視察に行きましたし、メジャーリーグやマイナーリーグのスタジアムなども手分けして視察しています。参考になる部分は多いですが、模倣するだけではオリジナリティのある施設にはなりません。スタジアムを核にしてホテルや商業施設などを併設したボールパークは多いと思いますが、水族館を併設する施設はないですし、東京ジャイアンツタウン独自の魅力につなげていきます。
また、よみうりランドの一角に、ポケモン初となる常設施設である『ポケパーク カントー』(2026年春開業)を開発中ですが、それも他の施設にはない強みになると思います」(梅崎氏)
先行オープンした球場に対する評判は上々だという。
「集客のためにさまざまな工夫を凝らしているのが功を奏してか、ご好評をいただいています。居心地の良さが、リピーターの獲得につながっているんじゃないかと。例えば内野の座席は4列なのですが、選手のプレーが近くで見られて臨場感がありますし、レフトの外野席は芝生なのでレジャーシートを敷いてのんびり観戦できます。『メジャーリーグの球場みたいですね』という声も聞かれますし、コアなファンからライトなファンまで楽しんでいただけているのかなと。
チケットのほか飲食や物販も含めた目標は高めに設定していましたが、来場者数も売上高も大きく上回っています。大変ありがたいことです」(梅崎氏)
■室内練習場の特徴的な構造も好評
施設内には、ジャイアンツで活躍した歴代のレジェンドプレーヤーのパネルを装飾。また、他の球団では見られない、室内練習場の特徴的な構造も好評を博している理由だという。
「報知新聞社から提供してもらったレジェンドのパネルを各所に飾っているので、オールドファンをはじめとしたジャイアンツファンの方々に楽しんでいただけるのではないかと思います。それと、室内練習場の構造を工夫していて、投球練習や打撃練習を上から見下ろしながら見学できるんです。そういった部分も人気の秘訣です。
意識したのは、かつての多摩川グラウンドのような“選手とファンの距離の近さ”です。多摩川グラウンドでファンと交流する選手の写真が球場にも飾ってあるのですが、あの当時の写真を見ると、練習を終えた長嶋茂雄さんや王貞治さんらがファンをかき分けながら土手を登ったりしていて、とにかく選手とファンの距離が近いんです。
今はそこまでの近さの実現は難しいかもしれませんが、そういったファンの熱気を選手が間近に感じるからこそ頑張れたという部分もあると思います。多摩川グラウンドのように、『選手とファンの距離を近くに感じられる球場にしよう』という想いは強いです」(梅崎氏)
🐉は野球に理解力のある企業が買い取らない限り他球団より遅れる一方やな 🐉党の🐟 (キビナゴ)




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