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◇連載「どらポジ元年『明と暗』」(1)

井上一樹監督(54)の就任1年目はAクラスに迫った時期もあったが、最後は4位で終えた。「どらポジ」を合言葉に戦い抜いた今季、チームは投打で少なくない収穫を得た一方、指揮官には誤算もあった。連載「どらポジ元年『明と暗』」を6回にわたって届ける。第1回は井上監督。ベンチでの笑顔と、人知れぬ苦悩。近くて遠いAクラスとなった。 

 井上監督の足取りは重かった。全日程を終えた1日の巨人戦(東京ドーム)の試合終了後。ミーティングを終えてチームはいったん、解散。バスに向かって歩く通路で指揮官は考え、つぶやいた。

「苦しかった、すごく苦しかった…。1年前と何が変わったのだろうか。昨季までのチームの雰囲気、戦い方、違う部分を振り返ることからだな」。最下位から4位へ階段は2段上がった。とはいえ、借金は昨季と同じ15を抱えた。

 燃え盛る火中の栗を拾った。3年連続最下位からの逆襲イヤー。指導や育成方法で、適切なバランスを保てないまま走り続けた前政権からのバトンタッチ。昨季、2軍監督としてチームを把握していた。だからこそ、まずは前向きに。スローガンを「どらポジ」に定めた。

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