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松中信彦打撃統括コーチ(51)が、このほど元🐉内野手で評論家の荒木雅博さん(47)と対談し、強竜打線復活への取り組みを明かした。ともに熊本県出身の”肥後もっこす”。「平成の三冠王」松中コーチと「通算2000安打」の荒木さんが打撃論やコーチング論を北谷キャンプ地で熱く語り合った。クリーンアップ候補の細川、石川昂、福永には、ホームラン競争のような練習を連日課す本塁打量産プランも披露した。
荒木「松中コーチの指導で若手は特に新しいことを発見できるわけだから、すごく面白い一年になっていく。自分のやりたいことばっかりやっていても今までと変わらないし、選手たちが変わっていかないといけないと思ってます」
―同郷でもともと交流も。どんな印象を
松中「荒木はパコンと逆方向へうまくリストを使って打っていたイメージ。ヘッドを立てて一、二塁間へ。右へ打つのがうまいイメージでした」
荒木「一つの特技ではありました(笑)」
...もっと見る 松中「でも大事なんだよ。打線の中でそういう打者もいないと」
荒木「私は打ち方がどうしても変わらなかったので、もう最後は打つ球だけ間違えないようにして、この球だけ打とうと思ってやってました」
松中「で、2000本!(笑)いいね」
荒木「ずっと打ってきた人でもすぐに結果は出ないし、結果が出ない時もある。松中さんはどうでしたか」
松中「僕は2年目で石毛(宏典)さん(元オリックス監督)や立花(義家)さんに出会えて変われた。簡単に打てる、そんな世界じゃない。そんなに打てたら、いっぱいいるよ、大打者が」
荒木「ホークスで、王監督が『こうやって打て』とは」
松中「『ポイントを前にして打て』と。『常にファウルを打て』と。ライトポールより右に。一理ある。長打を打つためには差し込まれたらダメ。調子が悪くなると差し込まれ始める。そんな時は、わざと少しだけポイントを前にしてファウルを打つ」
荒木「それは一つの矯正法ということですね」
松中「そう。それをやりすぎるとフォークを振ってしまうから、そこを微調整するみたいな」
荒木「ところで、もしかしたらバンテリンドームナゴヤが来年から狭くなるかもしれない。松中さん、城島(健司)さん、井口(資仁、元ロッテ監督)さん、小久保(裕紀、ソフトバンク監督)さんら、そうそうたるメンバーの打撃練習を私はずっと見てました。その人たちがあの広いバンテリンに来たとしたら、今の飛ばなくなった球でもばんばんホームランを打つと思うんですよ。今の選手は『広いから打てないんだ』と、なんか逃げ道にしている感じがある」
松中「飛ばないのは私たちの時代も同じ。そこに王(貞治)監督という存在がいて、私や小久保さんは練習の時に8割、9割スタンドに入れる。それも中段よりも上を狙え、と。練習は120%の力で振ってスタンドに入れなさい、と。試合になると120%なんて振れない、80%ぐらいしか振れないから」
荒木「私から見たら120%出してない。80%ぐらいでした(苦笑)」
松中「あの練習があったから、(ホームランテラスのない)あの広い球場で40発を超えたっていうのはある。今回、🐉に来て一番思ったのは、みんながきれいに打とうとして荒々しさがない。体重移動もあまりしない。その場で回転する。そういう選手が多い印象。それではあの広くて(外野フェンスの)高いバンテリンでは、たぶん練習でも入らないんじゃないか」
荒木「まあ入らないですね」
松中「そこは変えていかないといけないかな。考え方を変えて。広いからホームランが出ない、得点が少ないでは…。クリーンアップだけは、ほぼスタンドに入れさせる練習をさせます。ばかすかスタンドに入れる練習を1年やることによって来年、再来年につながってくると思う。もし試合前の練習でそれをするのがイヤであれば、アーリーワークを毎日入れて、振り込ませる。そうすることによって何が起きるかっていうと、すぐにバンテリンで本塁打が増えるわけはないけど、そのバンテリン3連戦が終わって次、東京ドーム、神宮や横浜に行ったら簡単にスタンドに入るから」
荒木
松中「そう。そこで打っていれば気持ちが楽になる。その代わり、そういう球場で1週間やってバンテリンに戻ったら、また元に戻って飛ばないから、もう一回やる。その繰り返しの一年になるんじゃないかな。そうしたい。何を言いたいかっていうと、弱い時のホークスも井口だったり城島とか私とか、若い時で変わった。今、ドラゴンズには若い有望な選手がたくさんいる。そこを教えてあげて、しっかりやっていけば何年か後には強いチームに。その子たちを中心としてやっていく方が、強いドラゴンズが戻ってくるんじゃないかと私は思っている」
荒木「松中さんの口から何年後かに、と言われるのは本当だと思う。今年やって、今年そのまま結果が出ますよ、という世界ではない」
松中「継続してやっていくことが大事。そういうところを教えていく」
荒木「クリーンアップに入れたい選手は」
松中「将来的に、この3人がクリーンアップに入ったら強いだろうなと思うのは細川、石川昂、福永」
荒木「福永はしっかり振れる」
松中「細川も去年の経験がすごく生きている。問題は石川昂。典型的に、きれいに打っている。私と森野(打撃コーチ)の中で危機感があったので監督にひと言、言ってもらった。それを彼がやるかどうか。どんどん振り込んで、相手が『怖い。うわー、ちょっと甘くいったらいかれるな』ってね」
荒木「そういうイメージなんですね」
松中「井上監督からは『おまえ、荒々しくいかんと。初球からこうだああだと言ってる場合じゃないよ。(球が)来たらバーンと打つ』と言ってもらった。これからの練習が楽しみ」
荒木「石川昂を何とか(笑)」
松中「名古屋の皆さんから言われてます」
荒木「鵜飼も」
松中「あの飛距離を見ると」
荒木「魅力がある」
―ほっといても大丈夫な選手はいますか
松中「福永とか。もう、あのままいけばいいと思います。あと細川で、ほっとくことができないのは得点圏の打撃。ちょっともったいない。課題があるのでほっとけない。配球だったり、目付けだと思う。どの球を待つか」
―打撃のテーマは
松中「今年は『フルミル』です。『見る振る』ではなく『振る見る』。150キロの速球を見て振っとったらタイミングも遅い。キャンプ初日にも言った。球を見ながらじゃなくて、振りながらいかに粘れるか」
荒木「打ちにいかないと間に合わないということですね」
松中「それと、キャンプの打撃練習は2人一組にした。一人5本ずつ回せば常に全力で振る」
荒木「ホークスでは、そういう打撃練習を見たことがあります」
松中「善しあしはあるけど『5本フルスイングで絶対にサボるな、しっかり振りなさい』と。その積み重ねが1年後、2年後、3年後になってくるので、そこはしっかり教えていきたいなと思います」

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