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井上一樹監督(53)の沖縄キャンプでの独占インタビューの第3弾では元阪神監督である矢野燿大氏(56)のヘッド招聘計画が幻に終わった理由に焦点を当てた。
昨年オフにまことしやかに流れた噂があった。
阪神の元監督でOBでもある矢野氏のヘッド招聘プランだ。
その真偽を確かめると井上監督は「一度は考えました」と内情を隠さなかった。
井上監督には、ドラゴンズの歴代監督にはない珍しい経歴がある。2020年から3年間、阪神のコーチを務めていたのだ。元チームメイトで井上監督と親交のあった矢野監督から要請されたもので、1年目は打撃コーチ、2年目、3年目はヘッドコーチを任された。
矢野氏が阪神の監督を2022年限りで退くと井上監督も退任。1年間の解説者生活を経て、2024年は、2軍監督に返り咲いた。そして今回の監督就任のタイミングで、組閣に入る際に、矢野氏は、どこのユニホームも着ておらず、今度は井上監督―矢野ヘッドの阪神時代とは、逆の組み合わせで、コンビが復活かと噂されたのである。
だが、結果的に幻に終わった。
なぜなのか。
...もっと見る「巨人と阪神の2球団は特別ですよ。阪神のユニホームを着させてもらったので、いかに特別かがよくわかりました。過去、阪神、巨人で監督をした人が、他球団のコーチを務めた人はいますか。そうとう古い例だけでしょう。他球団やパ・リーグで言えば、大石大二郎さん(オリックス監督からソフトバンクコーチ)、森脇浩司さん(オリックス監督から🐉、ロッテコーチ)、達川光男さん(広島監督から阪神、🐉、ソフトバンクでコーチ)らがいますね。でもカープ監督の達川さんが、阪神でバッテリーコーチをしたのには驚きました。阪神、巨人で監督をした人はまず無理だなと思ったことと、もうひとつはヘッドコーチを立てないということに意味があるんです」
井上監督の指摘通り、過去に中西太氏、安藤統男氏らが、阪神の監督を務めた後に他球団のコーチを務めた例はあるが、それも30年以上前の話。
立浪和義・前監督は、落合英二氏(現2軍監督)、片岡篤史氏と2人のヘッドコーチを置いたが、井上監督は、統括や、総合という肩書をつけたコーチは作ったがヘッドコーチは置かなかった。
そこには阪神でのヘッドコーチ経験が起因しているという。
「矢野さんでなければ、ヘッドを誰にしたらいいかも考えた。でも最終的にはなしでいいと結論づけました。阪神のヘッド時代に、よく他のコーチが『ヘッド、どうします?』と来たんです。『オレじゃなく監督に聞けよ』と返すと、『監督に聞きづらいからヘッドに聞いているんですよ』と言うんです。結果、僕が矢野さんに『コーチ陣は、こう言っていますがどうしますか?』と聞くことになる。監督とコーチ陣の橋渡し役としてヘッドコーチがいれば使い勝手はいいんですが、徐々に監督とコーチ陣の間に距離ができる。もしヘッドを立てないと、直に監督とそれぞれの担当コーチが話をしなければならなくなる。その方が、監督としてコーチの生の声を聴けて、よりコミュニケーションが取れると考えたんです。それだけ今回スタッフとして入ってもらった打撃、投手、バッテリー、内外野の守備走塁コーチらすべてのコーチを信頼しています」
コミュニケーションを重視している井上監督らしい決断だったのかもしれない。
ヘッドは置かず打撃統括としてソフトバンクの史上7人目の“3冠王”松中信彦氏を招き、打撃・作戦コーチに森野将彦氏を就け、野手総合コーチとして日ハムで長く内野守備コーチを務めていた飯山裕志氏を招聘した。
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