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評論家の吉見一起さん(40)と、高橋宏斗投手(22)との新旧19番対談が実現した。キャンプで取り組む第3球種に開幕投手、そして来春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への決意。若きエースが大いに語った。
吉見「僕の引退が2020年で、宏斗は翌年入団。入れ替わりで背番号も引き継ぐような形になったよね」
宏斗「はい。僕にとってドラゴンズの19番といえば吉見さん。球団から提示された時は、本当に光栄でした」
吉見「第3クールでは130球投げるなど、非常に順調なキャンプだと思うけど、何がいい?」
...もっと見る 宏斗「まず2月1日の入りが、過去2年と比べて良かったです。投げたいボールと投げているボールのギャップが少ないですね」
吉見「ストレートだけじゃなく、変化球もいいよね。第3球種のレベルアップを掲げているようだけど?」
宏斗「カーブかカットのどちらかですね。ゾーンの中で勝負できるようになれば、もっとピッチングが楽になる。抑えられた試合って、そのどっちかでストライクを取れていた時なんです。真っすぐとスプリットだけだと苦しくなるので」
吉見「現状ではどちらになりそう?」
宏斗「カーブですね。初球に投げるのなら簡単にカウントを稼げる。真っすぐ待ちなら目線をずらす。打者が思わず顔を上げるような軌道が理想です」
吉見「握りってどんな感じ?」
宏斗「(小笠原)慎之介さんに教えてもらったのをアレンジしているんですが、手のひらを少し当てる感じで安定させる。岩崎さんにも聞いて、今までとは少し握りが変わっています」
吉見「ところで開幕は言われた?」
宏斗「まだです」
吉見「したいでしょ?」
宏斗「やりたい気持ちはあります」
吉見「決める側にはいろいろな考えがあるとは思う。たとえば日程的に開幕投手は3週連続ビジターになる。でも、僕は今の宏斗はどこでやっても、誰が相手でも勝てると思っている」
宏斗「吉見さんは初めて開幕投手をやられたのはいつですか?」
吉見「僕は5年目(2010年)。社会人からなんで、今の宏斗と年齢は違う(25歳)けど、自分がなると思ってやってたよ。2、3回目(12、13年)は口にこそしないけど、オレしかおらんやろって(笑)。もちろん決めるのは井上監督だけど、仮に開幕なら相手は東。いいんじゃない?」
宏斗「やりがいはあります」
吉見「東とか戸郷(巨人)と投げ合うと、ガッと燃えるでしょ? 僕は前田健太と当ててくださいと言ってたし、それがモチベーションを高めてくれた」
宏斗「相手がいい投手だとヨッシャーっていうのは僕もあります。僕はそもそも開幕ローテに入るのが2年ぶり。6戦目だったその時でさえ、緊張感はすごかったです」
吉見「開幕は周りが盛り上がるから。報道陣も増える。緊張したなあ…。緊張したい、したいって自分に思ってたけど、それでも嫌だった。覚えているのは尊敬する金子千尋さんからのアドバイス。燃え尽きるからガッと入りすぎるな、トータルで見ろよって」
宏斗「次があるからってことですよね」
吉見「(開幕で投げれば)愛工大名電(東の母校)と中京大中京の戦いでもある」
宏斗「開幕取れたら、本当にでかいですよね」 (〈3〉面に続く)
吉見「そして26年にはWBCもある。ドラゴンズOB、解説者としてだけじゃなく、侍ジャパンのコーチとしても宏斗を見てるから。先日は井端監督が『アメリカ(メジャー組)中心になる』と話していた。でも僕は高橋の名は外せないと思っている」
宏斗「今度はあそこで先発をねらうのが僕のモチベーションなんです。第2先発でいいや、中継ぎでいいやだと外される。今永さん、山本由伸さん、佐々木朗希さん、千賀さんを見ないと。才木さんはすごい球投げてる、戸郷さんは毎年すごい。自分はまだそのレベルではないんですけど、そこを見ないと競争にも加われない」
吉見「普通に投げたら選ばれると思うけど」
宏斗「あのすごい球を見ていたら、安心はないです。まったく」
吉見「(昨秋の)プレミア12ではどうだった?」
宏斗「朝早くやる人、夜遅く時間をかける人。取り組みはそれぞれでしたが、流されない何かを全員が持っていました」 吉見「ドラゴンズのエースから日本のエースへ。そんな宏斗の目標を聞きたいな」
宏斗「チームのことをちょっとずつ考え始めまして。7月後半、8月には例えば巨人は1勝がすごく重いのに、中日は…。そういう試合をやりたい。自分が投げるのは週に1試合ですが、残り5試合に影響を与えるようなピッチングをやりたいんです」
吉見「僕も落合監督に夏に強い投手がいい投手だと教わった。開幕を狙ってとは言ったけど、それも通過点だよね」
宏斗「僕も8月以降です。去年は前半の貯金があっただけで、8月以降は防御率3点台とかでしたから。菅野さんがあれだけ上がっていったのは本当にすごい」
吉見「取ってみたいタイトルは? 沢村賞? イニングだとどれくらい?」
宏斗「沢村賞もありますけど、防御率は個人戦なのでこだわってはいました。170イニングはいきたいですね」
吉見「となると(1試合だと)7回は…。だね。僕が普通の解説者だと『ケガしないで』で終わるんだけど、あなたにはその先がある(笑)。たぶん投げる試合は見続ける。もし苦しい時期があったら僕が見ているからぶざまな試合はできない。なんて思ってくれるとうれしいな(笑)」
宏斗「わかりました!」
by🐟


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