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井上一樹監督は今季ワーストの2桁10失点の理由を探り、改善策を練っていた。指揮官を含めて、コーチ陣はどこに目線を置いて選手と関係を持つか。上から引っ張り上げる、それは否。新任監督は下から支えて、押し上げようとしていた。

 「はい上がって”いかせる”しかない。そこはコーチ陣にくぎを刺した。練習が足らないでしょ? もっとできるでしょ? だから弱いチームっていうレッテルを貼られちゃうんだよ? そこを俺らは打破しようぜ、っていう形でスタートした。ここでズタズタ、ボロボロっていくわけいかないよって」

 ナインが球場を後にしても続いていたコーチミーティングの一端を明かした。はい上がれ、と突き放すことはない。もがく選手をいかにして手助けするか。それが井上イズムだ。

 厳しい試合だった。先発・大野が2回途中4失点で、2番手・根尾も悪い流れに飲み込まれた。7回には途中出場で送り出した若手が立て続けに失策。三塁・辻本は一塁へ悪送球し、二塁・樋口はゴロをスルー。白球はグラブの下を通った。橋本、藤嶋もつぎ込んだのは今後に響く継投。好材料は途中出場した浜。「立ちこめた霧の中で一輪だけ花が咲いた、ってやつ」と井上監督は例えた。プロ初安打が適時打となった。

 「1対0で負けても10対2で負けても負けは負け。どういった意識をみんなが持ってくれるか、そして俺らを含めたコーチ陣が、どういう形で指導するのか、それを考える、改めてやらなきゃいけないことを感じたゲームでした」。歩きながら報道対応した指揮官は立ち止まり、自らに言い聞かせるように話した。

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