苦い思い出も吹き飛ぶ快勝だった。20年ぶりに山形県で白星を飾り、井上一樹監督(53)も満面の笑みを浮かべた。
「山形と言えばぎっくり腰…」。球場は違うが、同県で試合をするのは球団として3年ぶり。さらに勝利となると、05年7月26日の横浜戦まで遡る。だが当時、現役だった指揮官は腰痛を訴え、欠場。この日の試合前には、森野打撃コーチから「ぎっくり腰から山形で勝ててないので、今日は監督が来たから勝てますね」といじられたほど。報道陣から今の腰の状態を問われると、「いいに決まってるだろ!」と笑い飛ばした。
1点ビハインドの7回に、川越、代打・板山のヒットなどでチャンスをつくり、岡林の適時打で追いついた。さらに敵失も絡み、この回、一挙3得点で試合をひっくり返した。その裏、先発・マラーが7回1死一、二塁を招いたが、橋本が伊藤を左飛、小郷を空振り三振で圧巻の火消し。井上監督は「みんなで勝ったけど、板山、橋本がハマった」と采配的中に力強くうなずいた。チームは今季2度目の4連勝で交流戦初貯金。最大6あった借金を2に減らした。
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