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4.オレ的のドラゴンズ漂いつつあった不穏な雰囲気を橋本侑樹投手が断ち切った。「同点、勝ち越しになる流れは避けないと、と思ってマウンドに行った。無失点で帰ってこられてよかった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
出番は7回。先発・マラーが1死から一、二塁とされると、楽天は9番・太田に代打・伊藤を送ってきた。ここで井上監督は橋本をマウンドに送った。「普段通りの心境で」と伊藤をフォークで左飛、1番・小郷は外に逃げるスライダーで空振り三振。ピンチの芽を摘み取った。
立場が変わってきている。シーズン序盤はビハインドでの登板がメインだったが、防御率0・50と安定した投球を続け、直近5試合で4ホールド。送り出した指揮官も「使う側の勇気。橋本は侑樹。字は違うけど、ユウキ。ハッシー(橋本)にもああいうところで投げてもらわないと。キャリアも少々ある。緊迫した場面で使っていきます」と期待を寄せた。
昨季から1軍に定着した橋本。2023年から大塚巡回投手・育成コーチと取り組んだ投球フォームが制球を向上させたが、副産物もあった。「リリースの位置が打者寄りになっていました」。プレートからリリースまでの距離を示す「エクステンション」の値が23年と24年では最大20センチも変化。打者に近い位置で放る直球で打者を差し込めるようになり、スライダーはより効果を発揮するようになった。
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監督語録
▼7回に3得点で逆転。1点を追う2死二塁で代打・板山が右前打
板山の1本。(楽天先発・ヤフーレに2打数無安打だった)村松を行かせるよりも、と考えた。板山と(7回ピンチで降板して抑えた)橋本は起用がはまった。いい仕事をしてくれた
▼板山の右前打で一、三塁。続く岡林が同点の左前打
うちの数少ないレギュラー。やってもらわなきゃ困るし、やってくれるからこそのレギュラー。すっとんきょうなやつ。でも、戦力として欠かせない
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現在、5位に沈んでいる竜は中田、細川、福永、柳ら主力選手が戦線離脱中と苦しいチーム状況にある。故障組復帰まで何としてもV戦線に食らいつき、戦力が整う夏場から一気に巻き返しといきたいところだ。
そんな竜で後半戦のの秘密兵器として期待されているのが2023年のドラフト1位右腕・草加勝投手(23)だ。「草加はすごい球を投げますよ。球は速いしキレがある。楽天の岸みたいなタイプ。7月か8月には上がってくるんじゃないか」(チーム関係者)とチーム内部での評価が爆上がり中なのだ。
草加は入団してすぐに右ヒジの故障が発覚。昨年2月にトミー・ジョン手術を受け1年以上にわたるリハビリを続けてきた。4月30日の二軍・広島戦(ナゴヤ球場)でプロ初登板すると3者連続三振とド派手なデビューを飾った。5月23日の二軍・広島戦(由宇)では先発して3回1失点。一軍昇格に向けて段階を踏みながら調整を続けている。
「ドラフト1位だけあってやはりモノが違う。(入団してすぐに故障と)苦労しているから。内に秘めた強い気持ち、何とか見返してやろうという根性があるんですよ。(高橋)宏斗、金丸そして草加が中心になればうちの投手陣はさらに強力になる」(前出のチーム関係者)
イキのいい若手選手が活躍すればチームのムードも⤴⤴モードになってくる。草加が逆襲のキーマンとなるか、注目だ。
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◇交流戦 竜3ー1楽天(2025年6月10日 山形市)
反撃の口火を切ったのは、若きリードオフマンだった。岡林が7回に同点打を放ち逆転劇を演出した。
「なかなか点が入らなかったので、1本出せてよかったです」
0―1の7回2死一、三塁で、ヤフーレの外角147キロツーシームを左前へ運んだ。その後2死満塁で上林のゴロを一塁・浅村が後逸する適時失策で2走者が生還し、この回3得点を呼び込んだ。
初回先頭でも左前打を放っており、交流戦7試合目で5度の複数安打。今季通算70安打で両リーグ単独トップに浮上し、「考えるところは考えるけど、思い切ってやる時は、思い切って。簡単に調子は落ちる。割り切りが大事」と力を込めた。
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守護神・松山晋也 両リーグ首位の23S
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苦い思い出も吹き飛ぶ快勝だった。20年ぶりに山形県で白星を飾り、井上一樹監督(53)も満面の笑みを浮かべた。
「山形と言えばぎっくり腰…」。球場は違うが、同県で試合をするのは球団として3年ぶり。さらに勝利となると、05年7月26日の横浜戦まで遡る。だが当時、現役だった指揮官は腰痛を訴え、欠場。この日の試合前には、森野打撃コーチから「ぎっくり腰から山形で勝ててないので、今日は監督が来たから勝てますね」といじられたほど。報道陣から今の腰の状態を問われると、「いいに決まってるだろ!」と笑い飛ばした。
1点ビハインドの7回に、川越、代打・板山のヒットなどでチャンスをつくり、岡林の適時打で追いついた。さらに敵失も絡み、この回、一挙3得点で試合をひっくり返した。その裏、先発・マラーが7回1死一、二塁を招いたが、橋本が伊藤を左飛、小郷を空振り三振で圧巻の火消し。井上監督は「みんなで勝ったけど、板山、橋本がハマった」と采配的中に力強くうなずいた。チームは今季2度目の4連勝で交流戦初貯金。最大6あった借金を2に減らした。
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